新宿から電車とバスに揺られて、一時間と少し
街の騒がしさは少しづつ遠のき
車窓には穏やかな里山が広がります
ここは、神さまのすまう場所「相模大山」
秋の終わりから厳しい冬にうつろう、ほんのわずかな時間
空気が澄みわたり、そして雪が山を閉ざすまで
大山から見る景色は最も美しい季節を迎えます
白く雪をまとった富士
この星の形がわかるほどに広がる海
そして、神さまに会えそうなほどに澄んだ空
凛とした空気の中、息を弾ませて登った先には
見たこともない絶景が広がっていました
相模大山 絶景と神さまに出会う冬
標高1252mを誇り、遠く房総半島や富士山まで見渡せる相模大山は、
その眺望の素晴らしさから江戸時代、「関八州見晴台」と称されていました。
今もその絶景は多くの人に愛されており、“ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン“にも認定されるほど。
特に冬、空気の澄んだ日の眺望は言葉を失うほどの美しさです。
⼤内 征
低山トラベラー/山旅文筆家
土地の歴史や物語を辿って各地の低山を歩き、自然の営み・人の営みに触れながら日本のローカルの面白さを探究。その魅力とともに、ピークハントだけではない“知的好奇心をくすぐる山旅”の楽しみについて、文筆と写真と小話とで伝えている。
趣味で始めたキャンプを自身のInstagramアカウントで写真を公開し、女子でもできるアウトドア"週末ソトアソビ"を提唱。商品、空間プロデュースや企業とのタイアップ、雑誌の連載など活動は多岐にわたる。 愛車のVAN(愛称:サンシー号)で日本各地を旅することが好き。
150cmのコーディネート、ビューティなどが注目され、現在アクセサリーブランド‘Chiro’を立ち上げ活躍中。好きなことは、旅行、食べること、動くこと、喋ること。
温かい海風を雲に変え、相模の国に恵みの雨をもたらす大山。
雨降り山としてその名を知られ、山頂の巨石に雨乞いをして尊ぶ「石尊信仰」として関東一円に広がりました。
美しい三角形の山容は古より「神宿る山」として信仰を集め、
山海の幸と安全の神さまとして産業発展や五穀豊穣、良縁を願う人々から親しまれています。
絶景、神さま、グルメ…。
初冬の相模大山をじっくり堪能するなら、おすすめは歩くこと。
澄んだ空気の中を歩く気持ちよさ、冬ならではの山頂からの景色、
冷えた身体に染み渡る温かな料理や温泉。
自分の足で歩き、冬を感じるからこそ味わえる極上の「山旅」体験をご紹介します。
登山情報サイトYAMAPで大山をもっと知る
大山の地図を見る
神さまの御利益にあやかるため、多くの参拝者が訪れた相模大山。
周辺エリアには、門前町の街並みが今なお残り、訪れる人をもてなします。
大山とうふを使ったお料理を味わえる食事処や源泉掛け流しの温泉、
古くから続くお宿など、山登りと一緒に立ち寄りたい癒やしのスポットが目白押し。
最近では居心地の良いカフェも増えています。
こま参道コース
こま参道を通って男坂・女坂もしくはケーブルカーで大山阿夫利神社下社まで登り、山頂から見晴台を経て二重滝へ周遊するスタンダードなコース。
ヤビツ峠コース
小田急電鉄秦野駅からバスでヤビツ峠まで行き、そこから大山山頂を目指すコース。途中から尾根を一望でき、山頂までの最短ルートでもある。
日向・七沢コース
見晴台から厚木方面へ抜けるコース。日向山などいくつかの低山を縦走するルートで、古くからの巡礼路でもある。下山後の温泉がポイント。
鶴巻温泉コース
大山山頂から南へ浅間山、高取山を経て弘法山方面へ向かうロングトレッキングのコースで、健脚向き。静かな山歩きの後は温泉が待っている。
茶寮石尊(さりょうせきそん)
食
こま参道コース
大山阿夫利神社の境内に19年4月オープンした茶寮。テラス・縁側席からは相模湾を一望でき、大山の名水で淹れたコーヒーや地場産食材メニューが豊富。
営業時間:9:30〜15:30
定休日:不定休
電話:0463-94-3628
予約:可
料金:1000〜1500円
かんき楼
食
こま参道コース
とうふ料理とイノシシ鍋で6代続く老舗。とうふは田楽や山菜、卵どうふなどに特徴。イノシシ鍋は味噌仕込で野菜も豊富で1人前から注文可。
営業時間:9:00〜17:00
定休日:不定休
電話:0463-95-2005
予約:17:00以降は必須
料金:2000〜3500円
とうふ処 小川家
食
こま参道コース
豆乳で煮込む湯どうふはじめ湯葉、揚出し、とうふアイスなど季節のとうふ懐石が人気。落ち着いた広間の椅子席で、ゆったりと食事を楽しめる。
営業時間:11:30-16:30
定休日:不定休
電話:0463-95-2270
予約:可
料金:2300円〜
大山とん勝 中村屋
食
こま参道コース
お豆腐を50%使用したメンチカツは食べ歩きにぴったり。店内では地場産の豚肉を使ったとんかつ定食はじめカツカレーやカツサンドも。
営業時間:10:00〜16:30(土日〜17:00)
定休日:月・火
電話:070-3886-0080
予約:不要
料金:500〜1500円
和仲荘(わちゅうそう)
食
こま参道コース
大山のとうふ料理発祥の店。ごま・蒸し・とろろや白和え、グラタンなど多様なとうふ料理が楽しめる。どこか懐かしい、家庭の安心感を感じることができる。登山客歓迎。
営業時間:11:30-15:00ごろ定休
定休日:不定休
電話:050-5265-6507
予約:不要
料金:1500〜4000円
夢心亭(むしんてい)
食
こま参道コース
名物ゆば丼は大和豚やネギトロを合わせ、他にとうふ料理の小鉢も付く。鹿肉や川魚のコース料理も。2階が現代美術館で、ジャズが流れるモダンな空間。
営業時間:11:30〜19:00LO
定休日:月
電話:0463-95-2005
予約:一部コースは必要
料金:1500〜5000円
蓬生亭 逸見(よもぎてい へんみ)
食
こま参道コース
大小様々な個室で季節素材を活かした本格的な京風茶懐石が楽しめる。宿泊プランもあり。大山の神話と信仰を語り継ぐ女将が名物。
営業時間:12:00〜19:00LO
定休日:無し
電話:0463-94-3476
予約:可
料金:3000〜4000円
清水屋
食
こま参道コース
夏場の名物かき氷は黒蜜きなこなど30種類以上、見た目のインパクト大だが食感ふわふわ。冬場は山菜そばやおしるこメイン。外席はペットOK。
営業時間:9:00〜16:30LO
定休日:水
電話:0463-95-2018
予約:不要
料金:500〜1000円
とんかつ麻釉(まゆ)
食
こま参道コース
漫画のような山盛りごはんが名物の定食屋。手作り・出来たての愛情と特選の米・味噌・酒粕など素材にこだわり、量と質をリーズナブルに両立。
営業時間:11:00〜20:30LO
定休日:水
電話:0463-93-8307
予約:不要
料金:500〜1000円
Cafe茶珈(ちゃこ)
食
こま参道コース
登山のお供に人気のカツサンドはオリジナルのジューシーな味わい。オーガニック珈琲が引き立つモダンな装いに、豊富なスイーツは全て手作り。下山後に立ち寄るのも◎
営業時間:平日8:00〜18:00 土日祝9:00〜18:00
定休日:火
電話:0463-75-9119
予約:不要
料金:500〜1000円
おゝすみ山荘
宿・温泉
こま参道コース
安政3年建造の館は現存する大山最古。館内の建築や千社札、古文書、器などからは大山講の歴史を感じさせる。神職の当主による祈祷や歴史案内も。
営業時間:IN15:00・OUT10:00
定休日:水
電話:0463-95-2032
予約:必要
料金:1泊2食付10000円〜/人
東學坊(とうがくぼう)
宿・温泉
こま参道コース
創業400年の老舗。大山の宿坊で唯一の写経・浄書体験や、神殿お祓い付きプランあり。御坊料理や露天風呂の日帰り入浴のみの利用も可。
営業時間:IN16:00・OUT10:00(食事のみの利用は11:30~21:00)
定休日:月・火
電話:0463-95-2038
予約:17時以降の食事利用は必須
料金:入浴1000円、1泊2食付12000円〜/人
旅館目黒
宿・温泉
こま参道コース
1日1組限定の宿坊。大山詣の参拝者が心身を清めてきた愛宕滝の音に癒されながら、豆腐料理を楽しめる。若旦那が撮りためた大山の四季の写真も。
営業時間:IN14:00・OUT10:00
定休日:不定休
電話:0463-94-4866
予約:要予約
料金:10000円~(宿泊)
塚本みやげ店
お土産・その他
こま参道コース
木彫りの人形や大山こまなどの木製玩具、大山名産きゃらぶきなどが並ぶ。お休み処では手打ちそばやところてん、豆腐料理などもいただける。
営業時間:9:00〜16:30
定休日:不定休
電話:0463-95-4391
予約:不要
料金:300円~
大山ウルワシ本舗
お土産・その他
こま参道コース
大山の良水を使った自家製こんにゃくをはじめ、しぐれや佃煮などを扱う惣菜店。店頭販売する玉こんにゃくや味噌田楽は食べ歩きにぴったり。
営業時間:9:00-17:00
定休日:水
電話:0463-94-5352
予約:不要
料金:500〜1000円
金子屋支店
お土産・その他
こま参道コース
大山の郷土玩具「大山こま」の製造技術を継承する木地師の一角で、こま参道最初の売店。大山こまは金が回る縁起物として大山詣りを象徴する土産物。
営業時間:8:00〜17:00
定休日:不定休
電話:0463-95-2262
予約:予約可能
料金:540〜3000円
湧水工房(ゆうすいこうぼう)
お⼟産・その他
こま参道コース
東學坊が継承する伝統製法で造られた大山とうふ、湯葉、にがりなどを販売。大山の湧水で仕上げた一品は自然の風味の中に甘みとコクを感じさせる。
営業時間:10:00〜17:00
定休日:水
電話:090-8037-0362
予約:不要
料金:500〜1000円
良辨(ろうべん)
お⼟産・その他
こま参道コース
「大山まん志゛う」は江戸時代より続く伝統のまんじゅう。厳選食材で無添加・無着色、丹精込めた手作りで、餡と皮のバランスが絶妙の一品。
営業時間:7:00〜19:00
定休日:水
電話:0463-95-2033
予約:不要
料金:1000〜4000円
米屋きゃらぶき本舗(こめやきゃらぶきほんぽ)
お土産・その他
こま参道コース
フキを醤油で煮詰めた大山名物「きゃらぶき」を始めた安政起源の佃煮専門店。山伏の保存食がルーツ。ウドやシメジ、タケノコなど佃煮の種類は豊富。
営業時間:9:30〜17:00
定休日:無し
電話:0463-95-2048
予約:不要
料金:500〜1000円
オリーヴの樹
食
日向・七沢コース
地元の食材にこだわったパスタメインのカジュアルイタリアン。カントリー風の一軒家でくつろげる空間。一番人気は海老のクリームパスタ。
営業時間:11:30〜19:30LO
定休日:木
電話:0463-93-5928
予約:可
料金:1000〜1500円
豆工房コーヒーロースト
食
日向・七沢コース
オーダー後に生豆から焙煎するコーヒー豆専門店で喫茶も併設。こだわりの「究極のフレンチトースト」は2日前までに要予約。焼きカレーも。
営業時間:10:00〜18:00
定休日:火・水
電話:0463-74-4567
予約:可
料金:500〜1000円
葉っぱのきもち森のカフェ
食
日向・七沢コース
緑に囲まれた一軒家の隠れ家カフェ。開放的な大窓テラスとアンティークな調度品が協奏する癒しの空間。ランチはプレートとカレーに手作りケーキ。
営業時間:11:30〜21:00
定休日:火
電話:0463-45-4474
予約:18時以降は要予約
料金:1000〜2000円
ZUND-BAR
食
日向・七沢コース
大山の天然水を使用した淡麗ラーメン。鶏ベースに魚介の旨味を重ねたスープ、細麺に炙りチャーシューがベストマッチ。らーめんAFURIの姉妹店。
営業時間:11:00〜21:00(土日祝9:00〜)
定休日:無し
電話:0462-50-0123
予約:不可
料金:1000〜1500円
玉翠楼(ぎょくすいろう)
宿・温泉
日向・七沢コース
大沢川沿いの広沢寺温泉にある一軒宿で、強アルカリ源泉かけ流し。露天風呂は日帰り入浴も可で、休憩や食事プランも。名物は丹沢のイノシシ鍋。
営業時間:11:00〜16:00(土日祝17:00)
定休日:無し
電話:0462-48-0011
予約:宿泊は必要
料金:入浴1000円、1泊2食付13000円〜/人
かぶと湯温泉 山水楼(さんすいろう)
宿・温泉
日向・七沢コース
隠れ里のひなびた一軒宿。関東大震災を機に自噴している天然・カブト湯温泉のかけ流し。露天は竹林や小川を望む。山菜料理やイノシシ鍋も。
営業時間:11:00-17:00
定休日:火・水
電話:0462-48-0025
予約:宿泊は必要
料金:入浴1000円、1泊2食付13000円〜/人
七沢荘
宿・温泉
日向・七沢コース
名湯100選に入る強アルカリ天然温泉。ゼロ磁場のパワースポットに位置し、縄文気功の施術も。食事は地元食材の和会席。ペット同伴コテージあり。
営業時間:8:00〜20:00
定休日:無し
電話:0462-48-0236
予約:宿泊は必要
料金:入浴1000円、1泊2食付8000円〜/人
黄金井酒造
お土産・その他
日向・七沢コース
江戸から続く老舗蔵元。清酒「盛升(さかります)」、クラフトビール「さがみビール」、クラフトジンなどを醸造。利き酒付の酒蔵見学もできる。
営業時間:9:00〜17:00
定休日:4〜9月、土日祝・10〜3月、日祝
電話:046-248-0124
予約:蔵見学可(6名様以上、要予約)
料金:1000〜5000円
クアハウス山小屋
お土産・その他
日向・七沢コース
天然水のお風呂やレストランをはじめ、キャンプ・BBQ・渓流釣りなどが楽しめる。入浴・宴会セットプランも。最寄りのバス停までの送迎あり。
営業時間:11:00〜19:00
定休日:火(11〜3月)
電話:0463-92-7750
予約:キャンプ・BBQ・釣りは必要
料金:1000〜4000円
鶴巻温泉 元湯陣屋(もとゆじんや)
宿・温泉
鶴巻温泉コース
1万坪の庭園を誇る、和田義盛公の元別邸。将棋・囲碁のタイトル戦の舞台でもあり、古美術品の展示も。客室は全て温泉付。入浴・食事のみ利用も可。
営業時間:11:30〜22:00
定休日:火・水
電話:0463-77-1300
予約:要予約
料金:入浴2400円、1泊2食付39000円〜/人 *税別価格
鶴巻温泉 弘法の里湯
宿・温泉
鶴巻温泉コース
鶴巻温泉駅前の日帰り温泉施設で秦野市公営。泉質は弱アルカリ性。玄関外に無料の足湯も。休憩室や蕎麦うどん・ビール・おつまみを楽しめる食事処あり。
営業時間:10:00-21:00(年末年始-17:00)※受付20:30まで
定休日:月・12/31
電話:0463-69-2641
予約:貸切浴室は必要
料金:800円〜(各種割引あり)