熊野の⾥⼭⽂化に
迫りくる存亡の危機
世界的にみても貴重な祈りの⽂化と豊かな⾃然。しかし今、その姿が変わろうとしています。林業従事者の減少によって⼭は荒廃し、エサを求めて⿅や猪が⽥畑を荒らすようになりました。
また、農業従事者の⾼齢化による耕作放棄地も増加しています。⼀⾒すると世界⽂化遺産にも登録されて観光客が増加し、地域経済もうまく回っているように⾒える熊野ですが、⼈⼝減少や⼀次産業の衰退によって、古道を⽀えてきた⾥⼭の営みは今、大きな危機にあるのです。
熊野REBORN PROJECTとは?
千年を超える時を経て受け継がれてきた里山の文化。その灯を守り、次の千年につないでいくために始まった取り組みが「熊野REBORN PROJECT」です。
首都圏に住む登山者と熊野で「農業・林業・狩猟・観光」に従事する地元プレイヤーをYAMAPがつなぎ、両者の力で熊野に新たな里山観光モデルを作ることを目的としています。登山者はYAMAPユーザー15名。彼らは「熊野フィールドワーカー」として熊野について学び、熊野を歩くことで土地の魅力を発見していきます。
登山者の目線で熊野の自然を楽しみ、フィールドワーカーとして地域の魅力を発見する。そして地元プレイヤーと共に、その魅力をより多くの人に楽しんでもらえるように商品化していく。今までにない、新たな取り組みが始まろうとしています。
PLAYER
熊野の⾥⼭を⽀える地元プレイヤー
YAMAPユーザーに広く募集を呼びかけ集まった登⼭者たちと現地のプレイヤーと共に、新たな⾥⼭の観光モデルを模索していきました。 地元熊野から参加するプレイヤーも魅⼒的な⾯々。熊野の魅⼒を国内外に発信し続けてきた熊野観光のプロや、熊野の森を守ろうと奮闘する林業従事者、グリーンツーリズムの仕掛け⼈など、熊野を知り尽くした各分野のプロフェッショナル5名がこのプロジェクトに参加します。
REPORT
「熊野REBORN PROJECT」
活動レポート
熊野Reborn Projectでは、ワークショップや熊野フィールドワーク、そして各メンバーが⾃分のアイデアを発表する最終回のプレゼンテーションが実施されます。ここでは、今までに実施された取り組みについて、その模様をお伝えします。
熊野本宮大社(くまのほんぐうたいしゃ)
創建は遥か神話の昔、第十代崇神天皇の時代。主祭神である家都美御子大神(ケツミミコノオオカミ/スサノオノミコトの別称)をはじめ、熊野十二所権現と呼ばれる12の神々が祀られています。熊野三山の中では最も山奥に位置し「山の熊野」とも呼ばれてきました。たおやかな山々と美しい熊野川に囲まれた社殿は、身も心も癒してくれる「よみがえりの聖地」です。熊野三山の中では最も古い創建と伝えられています。